【ドクターズコラム】花粉症やアレルギー性鼻炎の検査で行うこととは

【ドクターズコラム】花粉症やアレルギー性鼻炎の検査で行うこととは

耳鼻咽喉科でしか行っていない診察があります

耳鼻科を受診するとどんなことをするの?花粉症をはじめとするアレルギー性鼻炎の「三大症状*」がある方は、”耳鼻咽喉(じびいんこう)科“を受診しましょう。鼻をしっかり診察してくれます。
*アレルギー性鼻炎の「三大症状」を ひも解くコラム参照
症状が出る時期や時間帯、程度、原因となるアレルゲンなどについて”お話を聞くだけ“の診療ではなく、鼻の入り口から鼻の中を奥まで観察してくれます。三大症状=アレルギー性鼻炎とは限りません。

診察では、鼻の入り口から光を入れて鼻の入り口付近の粘膜を確認したり、太さ3mm程度の細長いカメラ(内視鏡)を使って、鼻の奥までしっかり観察したりします。鼻水の状態や粘膜の腫れ具合のチェックはもちろん、症状に結びつく他の病気や原因が無いかもチェックしてくれます。実はこれが最も大切で、多くの場合は耳鼻咽喉科でしか行っていません。

自己判断はNG。重大な病気が隠されている場合も

自分はアレルギー性鼻炎だと思い込んでしまい、十分な診察を受けていないと、思いもよらない原因がひそんでいることがあります。例えば、三大症状の一つであるサラサラした水っぽい鼻水が、実は”髄液漏(ずいえきろう)“と言って脳を包んでいる大事な液体(髄液)が鼻に漏れ出ていたことや、鼻づまりの原因が、粘膜のむくみではなく鼻の腫瘍だったり鼻の奥にあるノドにできた咽頭腫瘍だったりすることがあるのです。

また、このような重大な病気のほかにも、子供であればアデノイドといわれる扁桃組織が大きいことが原因だったり、中高生以上であれば鼻中隔といわれる鼻を左右に分けている壁の湾曲や、下鼻甲介といわれる鼻の外側の構造が大きすぎるなど、鼻の中の形態異常が原因であったりします。毎回の受診時ではないにしても、初回受診時とその後も定期的に細いカメラを用いた詳細な鼻からノドまでの診察をしてもらい、アレルギー性鼻炎以外の原因が無いかを時々チェックしてもらうことが、重大な病気を見逃されないためにも大切です。

アレルギー性鼻炎の検査とは

アレルギー性鼻炎なのか、かぜの鼻症状なのかを区別する為に、「鼻汁中好酸球検査」という検査をします。この検査は、鼻水を直接採って調べます。鼻水の採取は細い麺棒で少しふき取るだけなので、そんなに苦痛はありません。

鼻水は単なる水分と粘液成分だけではなく、実はたくさんの自分の細胞が入っています。その細胞の種類でアレルギーによる鼻水なのか、かぜによる鼻水なのかがわかります。アレルギーだと鼻の粘膜から「好酸球」という白血球の一種類が鼻水に混ざって出てきます。好酸球がたくさん見られる鼻水は、何らかのアレルギー反応の結果出てきた鼻水だと分かるのです。

では、何に反応しているか、アレルゲンの種類を調べるため比較的多く行われるのが、血液検査または皮膚スクラッチというテストです。血液検査は、原因と思われる項目について白血球の反応性を見ます。多くの病院では、鼻アレルギーを起こしやすいいくつかの項目を一度に調べてくれます。また、皮膚スクラッチテストは、腕などの皮膚にアレルゲンのエキスをこすり付けて赤く腫れてくるか確認します。これらの検査では、体がそのアレルゲンに反応を示すというだけで、結果が陽性だからと言って、必ずそのアレルゲンにアレルギー“症状”を出すとは限りません。この陽性となったものを鼻から吸入して“症状が出たら”確定します。

ドクター
筑波大学医学医療系 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
田中 秀峰 

鼻副鼻腔疾患に対し興味を持ち、外来診療や内視鏡手術をしています。
できるだけわかりやすく説明するように心がけています。

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