ママの9割がしたいけど”できていない”!? 実は気になっているアレとは

ママの9割がしたいけど”できていない”!? 実は気になっているアレとは

妊娠中、点鼻薬や薬はどうすればいいの?

妊婦さんにとって、鼻つまり、鼻水、くしゃみ、頭重感などアレルギー性鼻炎(花粉症)症状は普段にも増してかなりつらいものであると思います。また『妊婦さんは薬が飲めない』という難しさもあると思います。厳密に言うと薬が飲めない訳ではないのですが、多くの薬が胎盤を通して赤ちゃんに届いてしまうため、薬の内服に関しては慎重に、かつ内服する時期が大事になります。

妊娠中の花粉症対策としては予防が大事になると考えます。

①ストレスや疲労をためないこと

②花粉の多く飛ぶ日、時間の外出を避ける

③マスク、めがね、帽子を着用する

④こまめにうがい、洗顔を行う

⑤こまめに室内の掃除を行う、空気清浄機も使用する。

⑥できるだけ洗濯物を外に干さない

⑦休息する時間が長くなる為、寝具は特に清掃する。

以上のような、こまめな花粉症の予防が妊婦さんにとっては普段にまして必要であり効果があるでしょう。

また飲食物に関してよいとされているものもあります。ヨーグルト、シソ、甜茶、ルイボスティーなど免疫力を高めると言われています。

それでもひどい花粉症症状の場合・・・。

それでもひどい花粉症症状の場合、薬物治療に関してはどうでしょうか?

基本的に健康な人にとっても全く無害な薬は無いといえます。特に妊婦さんにとっては赤ちゃんへの影響を考えると、薬を飲むことによる有益性有害性のバランスから有益性が勝る場合に薬を内服する事になります。

花粉症の薬物治療の中の基本は、点鼻、点眼、抗アレルギー薬内服の3本柱が成り立っています。

ステロイドの点鼻、点眼は局所投与であり、極微量の薬物が体内に摂取されるため、薬の内服と比べ、比較的安全に使用することが出来ます。

抗アレルギー薬の内服に関しては、慎重に考える必要があります。

薬の影響は妊娠の時期によって異なります。器官形成期と言われる赤ちゃんの脳、心臓、内臓、など重要な臓器が作られる時期、具体的には妊娠4週~12週の時期には薬の影響が赤ちゃんに出てしまう心配があります。出来るだけ薬の内服は避けた方がよいといえるでしょう。

妊娠中期以降には産婦人科の医師と相談の元、漢方薬やある種の抗アレルギー薬の内服ができる場合もあります。

花粉症の特殊な治療法

特殊な治療としては、鼻粘膜のレーザー治療があり、妊婦さんでも試行することが出来ます。

妊娠中に行える治療では無く、花粉症単独で行う治療法ではありませんが、今後妊娠を考えている方で、花粉症に加えて、ハウスダスト、ダニなどが原因となる通年性のアレルギー性鼻炎症状が強い場合、全身麻酔下に後鼻神経切断術というアレルギーを引き起こす神経を切断する方法もあります。

また近年注目され、普及しつつある治療として、舌下免疫療法(原因がスギ、ダニに対する)があります。毎日舌の裏にアレルゲンというアレルギーの原因となる物質を数年間投与し、花粉症を治したり、症状を軽減させる事が期待出来ます。ただし妊娠中に治療を開始することは出来ませんので、少なくとも妊娠前に治療の導入を開始することが望まれます。

強いアレルギー症状があり、今後の生活、妊娠出産を考えている女性は手術治療、舌下免疫治療について、一度耳鼻咽喉科専門医師と相談することをお勧め致します。

宮本 秀高
筑波大学附属病院 耳鼻咽喉科・頭頚部外科 病院講師
専門:鼻科学(鼻副鼻腔手術、頭蓋底手術)
鼻副鼻腔疾患(副鼻腔炎、鼻閉、鼻アレルギーなど)を中心に診療を行っております。

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