【ドクターズコラム】アレルギー性鼻炎と乳酸菌の関係について

アレルギー性鼻炎の治療としては、薬物療法、手術療法、免疫療法が主体であり、その他マスクの着用、ホコリを取るためのこまめな掃除など、日常生活に気をつけることで症状を軽くすることができる事が様々あります。また最近では一般的な医学的治療法とは別に、いわゆる民間療法にも注目が集まっていますが、アレルギー性鼻炎においても例外ではありません。アレルギー性鼻炎に対する民間療法として様々なものが存在します。

①様々な健康食品

霊芝(抗アレルギー作用)、甜茶(化学伝達物資遊離抑制)シソ、羅漢果(活性酵素抑制)

アマランス(抗ヒスタミン作用)、紅花、クロレラ、ニンジン紅茶、シジュウム茶、スギの葉エキス、優喉茶、ヘテロフィラ・・・など

②様々な一般食品

ヨーグルト・乳酸菌製剤、わかめ、大根おろし、カフェイン・ネギ・ニンニク・ニラ・ショウガ・ウド・フキ・シナモン(身体を温め冷えに強くなり、花粉症発作に効果),ピーナッツ・干し柿・ゴマ・ユリ根(鼻閉による乾燥症状に効果)山芋・ウコギ・ドジョウ・エビ(花粉症発作のだるさに効果)

このように様々な“民間療法”が存在します。

手軽に手に入り、効果があるとされ、また様々な研究も行われているものとして“乳酸菌”について少し詳しくお話しいたします。

③様々な乳酸菌

乳酸菌と言っても様々な種類があり、代表的なものがビフィズス菌やラクトバチルス菌などです。これらの乳酸菌を各研究機関やメーカーで研究・開発したのがL.カゼイ・シロタ株やLG21乳酸菌です。また1073R-1乳酸菌やL-92乳酸菌なども、アレルギー性鼻炎に効果が期待できる乳酸菌として話題となっています。

どのようなメカニズムかいうと、私たちの体には体内に異物が入ってきた時に、それを排除しようとする免疫システムがあります。アレルギー性鼻炎の状態は、その免疫システムが過剰に反応している状態といえるでしょう。

免疫システムをコントロールする司令塔

もう少し詳しく免疫の仕組みを説明致します。免疫システムをコントロールする司令塔の役割を果たす「ヘルパーT細胞」というリンパ球があります。これには1型(Th1)と2型(Th2)の2種類あり、Th2から産生される化学伝達物質によりアレルギー症状が起こります。Th1よりもTh2の方が多い状態が、アレルギー性鼻炎と言えます。

ある種の乳酸菌にはTh2の増殖を抑える働きがあるとされており、免疫システムに働きかけアレルギー性鼻炎を軽減する働きがあるとされています。

また腸内細菌に働きかけ、いわゆる善玉菌が増えることで腸からの体に対しての異物の吸収を妨げる働きもあると言えます。

一つの例を挙げると、L-92乳酸菌についての研究で、免疫をつかさどる細胞に働きかけ、抗アレルギー作用を引き出してくれることが明らかになっています。こうした研究で「L-92乳酸菌」を8週間摂取すると、アレルギー症状に改善が見られたという報告もあります。

どれぐらい摂取するといいのかという、決まった答えはありません。基本的には少量でもいいので毎日摂取する事が、少しずつ体質を改善させる事につながります。

全ての人に効果が出るとも限りません。

ある研究データでは使用頻度が増加しているヨーグルト、乳酸菌剤について、一般医療機関を受診しているアレルギー性鼻炎患者さんの調査では、効果ありと判断されているのは30%以下であったという報告もあります。

民間療法の中でも、さかんに研究され、手に入りやすい代表としてのヨーグルト・乳酸菌剤ですが、一般的な医学的な治療を超える効果が期待できるとは言い切れません。しかし体質改善の効果が期待され、腸内から健康になる言う意味では有用な方法ではないでしょうか。
体内の環境を整えること。体外の環境を整えること、つまりこまめな掃除、花粉除去が必要不可欠です。

宮本 秀高
筑波大学附属病院 耳鼻咽喉科・頭頚部外科 病院講師
専門:鼻科学(鼻副鼻腔手術、頭蓋底手術)
鼻副鼻腔疾患(副鼻腔炎、鼻閉、鼻アレルギーなど)を中心に診療を行っております。

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