【ドクターズコラム】朝、快適に起きられないときに考えるべきこと

■どうしても朝起きられない

朝、なかなか起きられない原因で最も多いのが、睡眠不足です。睡眠不足が積み重なると、日中の強い眠気や身体のだるさ、疲れやすさがひどくなり、頭の回転も鈍ってしまいます。最善の解決法は、自分に必要な時間だけグッスリ眠ることです。厚生労働省は、6~8時間睡眠を勧めています。

■起きられない原因を考えてみよう

徹夜が続いたあとや、長い休暇から元の生活に戻ったとき、体内時計が故障することがあります。睡眠と覚醒のリズムの他に、体温や血圧、ホルモン分泌などの生体リズムも狂ってしまいます。生活習慣を規則的にすることが基本ですが、極端な宵っ張りの朝寝坊になる「睡眠相後退症候群」などでは、専門的な治療が必要となることもあります。

生活習慣が乱れていると、スッキリ起きられません。例えば、夕方以降に長時間の居眠りをしたり、深夜に消化の悪い食事や飲酒をしたりしていませんか?
夜遅くに明るい場所へ出かけるだけでも、睡眠ホルモン・メラトニンの量が減ってしまいます。生活習慣を変えるのは大変なことですが、できることから少しずつやってみましょう。

■こころの病かも知れないときは

心の病気が原因で、起きるのがつらいこともあります。憂うつな気分や沈んだ気持ちが強くて起きられない人は、抑うつ状態が原因です。早朝に目が覚めてしまう、寝つきが悪い、これまで興味があったことを楽しめなくなる、などに当てはまる場合は、うつ病の可能性があります。うつが疑われる人は、早めに精神科や心療内科の診察を受けましょう。

睡眠時無呼吸症候群という、睡眠中に呼吸が止まる病気があります。この病気では、息苦しさのために熟睡できず、睡眠不足となって、朝の目覚めがつらくなります。他にも、目覚めたときのノドの渇きや頭痛、昼間の強い眠気もよく見られます。体重の減量や横向き寝、マウスピース、口閉じテープで良くならなければ、呼吸器や睡眠障害の専門医療機関で検査と治療を受けましょう。

どれだけ眠っても眠気が取れない、あるいは、眠ってはいけないときにも眠ってしまう。そんなときには、過眠症の可能性があります。寝入りばなに幻覚を見る、よく金縛りにあう、笑ったり驚いたり怒ったりすると体の力が抜ける、という症状があれば、ナルコレプシーかも知れません。規則正しい生活をしても朝、起きられないときには、睡眠障害専門医の受診をお勧めします。

雨晴クリニック 坪田 聡
睡眠専門医。医師、医学博士。
医師として快眠習慣の普及に努めるほか、行動計画と医学・生理学の両面から、睡眠の質の向上に役立つ情報を発信。睡眠に関する著書多数あり。
日本睡眠学会、スポーツ精神医学会、日本医師会所属。

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