皮膚が赤くただれた状態を指して“かぶれ”と言い、皮膚科学では接触皮膚炎いう診断が与えられます。しかし、実はこのかぶれには2種類あることが知られています。
①一次刺激性接触皮膚炎(irritant contact dermatitis, ICD):外傷・熱傷や化学薬品など、皮膚の組織障害そのものによる“かぶれ”
②アレルギー性接触皮膚炎(allergic contact dermatitis, ACD):ウルシかぶれのようなアレルギー性の“かぶれ”
これらの“かぶれ”は皮膚の炎症なので、原因さえ同定できれば、強力な抗炎症剤であるステロイドを外用すると治癒してしまいます。
一方で、これらの“かぶれ”のメカニズムは大きく異なります。
①のICDは、反応に特定の物質を必要としない、自然免疫 innate immunityによる反応であるのに対して、②は特定の対象が存在する、獲得免疫 adaptive immunityによる反応、つまり“二度なし現象”を軸とするものです。
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