【ドクターズコラム】正しいお昼寝(仮眠)の仕方

■できる人はお昼寝(仮眠)で頭をスッキリさせていた!!

平日は仕事や趣味、交友のために睡眠時間を削り、休日は爆睡して睡眠不足を取り戻している。
こんな人が多いのではないでしょうか。ところが、不規則な睡眠時間を長く続けていると、身体のリズムがくるって体調不良になる危険があります。夜の睡眠時間を増やして睡眠不足を解消することが基本ですが、なかなかそうはできません。

 そんな時は、「昼寝(仮眠)」をうまく使いましょう。眠気のピークは1日に2回あり、最も大きなピークが午前2~4時ごろにあります。そして、2番目に大きな眠気のピークは、午後2~4時ごろに来ます。この午後の眠気のピークにはまると、眠たいだけでなく、仕事や勉強などの能率が落ちてしまいます。午後の能率を落とさず、逆に頭をスッキリさせて作業効率を高めるためにも、昼寝(仮眠)はマストと言えます。

今回は平日の習慣にしていただきたい「パワー・ナップ」と、休日にお勧めの「ホリデー・ナップ」についてご紹介します。

■平日の習慣にしたい20分仮眠「パワー・ナップ」

仮眠の基本は、正午から午後3時までのあいだに、20分の昼寝(パワー・ナップ)をすることです。2014年に厚生労働省が発表した「睡眠12箇条」でも、午後の作業能率を改善するために、短時間の昼寝を勧めています。

午後の仮眠は、その日の夜の睡眠の先取りになります。ですから、遅い時間に仮眠をとると、夜の睡眠に悪影響がでてしまうのです。そのためパワー・ナップは、夕方より前に終わっておく必要があります。また、短時間の仮眠は、あまり眠りが深くならないうちに目覚めたほうが良いので、若い人なら20分、高齢者では30分が最適です。

ビジネス・パーソンは昼休みが終われば、昼寝どころではなくなります。ですから、昼休みの前半で昼食をとり、さらにコーヒーや紅茶、緑茶などでカフェインをとってから、後半に20分の昼寝をするのが現実的ですパワー・ナップの前にカフェインをとると、目覚めるころにカフェインの覚醒効果があらわれて、スッキリと目が覚め、クリアな頭で午後の仕事を始められます。

ネクタイを緩め、リラックス状態で少しでも仮眠・昼寝しましょう。
昼寝用枕などのグッズを使うこともおすすめです。

■平日の睡眠不足を補う休日の90分仮眠「ホリデー・ナップ」

若い人で20分以上、高齢者でも30分以上眠ると、脳が深い眠りに入ってしまうため、予定の時間どおりに起きられなかったり、目覚めてからも眠気が続いたりします。そのため、平日の仮眠は20分(高齢者では30分)以内にすることが大切です。

 しかし、それだけでは平日の睡眠不足が解消されないとき、休日に90分の仮眠(ホリデー・ナップ)をとりましょう。90分というのは、睡眠のリズムでちょうど目覚めやすい時間です。ただし、遅い時間帯に仮眠すると、夜の睡眠に悪影響が出るので、午後3~4時までには起きてください。

 短時間の仮眠と違いホリデー・ナップでは、ソファやベッドなどに横になって眠るのが良いでしょう。もちろん、眠りすぎないようにするため、必ず目覚ましアラームをセットしておきましょう。

 まとめて90分も時間が取れないときには、20分ほどの仮眠を1日に4~5回繰り返してとってもかまいません。仮眠の合計が90分前後になれば、まとめて仮眠したときに近い効果が得られます。

できる人は仮眠・お昼寝をうまく活用して頭を冴えさせています。

雨晴クリニック 坪田 聡
睡眠専門医。医師、医学博士。
医師として快眠習慣の普及に努めるほか、行動計画と医学・生理学の両面から、睡眠の質の向上に役立つ情報を発信。睡眠に関する著書多数あり。
日本睡眠学会、スポーツ精神医学会、日本医師会所属。

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