夏は強い日差しや高温多湿の影響で体調を崩しやすい季節です。汗を多くかいたり、寝苦しさで睡眠の質が下がったりすることで、知らず知らずのうちに体に負担がかかります。そんな夏を元気に乗り切るためには、しっかり栄養を補うことが大切です。
本記事では、夏のコンディション維持に役立つ栄養素や、おすすめの食材、そしてサプリメントをご紹介します。毎日の食事や生活を見直して、暑さに負けない体ケアを目指しましょう。
夏バテとは?

夏の暑さが厳しくなると、「なんとなく体がだるい」「食欲がわかない」といった不調を感じる人が増えてきます。こうした体調不良のことを一般的に「夏バテ」と呼びます。
夏バテは単なる疲れではなく、体にさまざまな負担が積み重なることで起こるものです。ここでは、夏バテの代表的な症状や原因について詳しく見ていきましょう。
- 夏バテの代表的な症状
- 夏バテの主な原因
夏バテの代表的な症状

夏バテとは、暑さによって体力や食欲が低下し、体の不調を感じる状態のことです。代表的な症状としては、以下のようなものが挙げられます。
食欲不振
暑さで消化機能が弱まり、食事がのどを通らなくなることがあります。
だるさや倦怠感
体が重く感じたり、やる気が出なかったりするなど、慢性的な不調を感じやすくなります。
睡眠不足
体がリラックスできず、眠りが浅くなったり、途中で目が覚めたりして、十分な睡眠がとれなくなることがあります。
めまいや立ちくらみ
立ち上がったときにふらついたり、急に視界が暗くなるような感覚を覚えることがあります。
これらの症状が重なると、日常生活にも支障をきたすおそれがあるため、注意が必要です。
夏バテの主な原因

夏バテはひとつの原因だけで起こるものではなく、いくつかの要因が重なることで、少しずつ体に不調があらわれてきます。主な原因としては、次のようなものが挙げられます。
自律神経の乱れ
体温調節を担う自律神経が過剰に働くことでバランスを崩しやすくなり、だるさや倦怠感を引き起こします。
室内と室外の温度差
冷房の効いた室内と、外の猛暑との温度差が激しいと、体温調節がうまくいかず体調を崩しやすくなります。
水分・ミネラル不足
大量に汗をかくことで体内の水分やミネラルが失われ、体が脱水状態になると、めまいや立ちくらみ、集中力の低下などを引き起こします。
食欲の低下と栄養不足
暑さで食欲が落ち、さっぱりしたものや冷たいものばかりをとっていると、必要な栄養素が足りなくなり、体力や回復力の低下を招くことがあります。
こうした要因が重なることで、夏バテの症状が出やすくなると考えられています。
夏バテ対策に効果的な栄養素と食材

夏バテを防ぐためには、日々の食事でしっかりと栄養を補うことが大切です。
ここでは、夏バテ対策に効果的とされる栄養素と、それらを多く含む食材をご紹介します。
- ビタミンB群
- ビタミンC
- ミネラル
- タンパク質
- クエン酸
- タウリン
- アリシン
ビタミンB群|豚肉・うなぎ・大豆
ビタミンB群は、エネルギー代謝を助け、疲労回復に役立つ重要な栄養素です。なかでもビタミンB1は糖質の代謝に深く関わっており、夏バテによるだるさや食欲不振の軽減に効果が期待されます。豚肉、うなぎ、大豆などに豊富で、暑さで体力が落ちやすい時期には積極的に取り入れたい食材です。
ビタミンC|トマト・ゴーヤ・ピーマン
ビタミンCは、強い抗酸化作用を持ち、紫外線やストレスによるダメージから体を守る働きがあります。免疫力の維持や鉄分の吸収を促す役割も持ち、夏バテ予防には欠かせない栄養素です。
トマト、ゴーヤ、ピーマンなどの夏野菜に多く含まれていて、サラダや炒め物などで手軽に摂取できます。
ミネラル|スイカ・オクラ・きゅうり
ミネラルは、体内の水分バランスを整え、神経や筋肉の働きをサポートする大切な栄養素です。特に夏は、汗とともにナトリウムやカリウムなどのミネラルが失われやすく、意識的な補給が欠かせません。
スイカ、オクラ、きゅうりといった夏野菜にはミネラルが豊富に含まれており、水分補給と同時に効率よく摂取できます。暑さによる脱水やだるさを防ぐためにも、毎日の食事に活用したい食材です。
タンパク質|鶏むね肉・カツオ・大豆製品
タンパク質は、筋肉や臓器、免疫細胞などの体の構成に欠かせない栄養素です。不足すると体力や免疫力の低下を招き、夏バテの要因にもなります。
鶏むね肉やカツオ、大豆製品は消化がよく、良質なタンパク質を豊富に含むため、暑い季節の体づくりにぴったりの食材といえます。
クエン酸|レモン・梅干し・グレープフルーツ
クエン酸は、疲労の原因とされる乳酸の分解を助け、エネルギー代謝を促進する働きがあります。夏は気温の上昇により体内に熱がこもりやすく、疲れを感じやすくなるため、レモンや梅干し、グレープフルーツなど、クエン酸を豊富に含む食材を積極的に摂ることは夏バテ対策に効果的です。
タウリン|タコ・イカ・牡蠣
タウリンは、肝機能のサポートや疲労回復、血圧の調整などに関わる栄養素です。タコやイカ、牡蠣などの魚介類に豊富に含まれており、暑さで消耗しやすい体を内側からしっかり支えてくれます。疲れがたまりやすい夏には、ぜひ取り入れたい食材のひとつです。
アリシン|ニンニク・ニラ・玉ねぎ
アリシンは、ビタミンB1の吸収を高め、エネルギー代謝をサポートする働きのある成分です。ニンニクやニラ、玉ねぎなどに豊富に含まれ、独特の香りが食欲を刺激してくれるのも魅力のひとつ。疲労回復やスタミナをつけたいときの頼もしい味方といえます。
夏バテ対策におすすめの料理

食欲が落ちやすい夏こそ、栄養たっぷりのメニューを取り入れることが大切です。
たとえば、ビタミンCや苦み成分が豊富なゴーヤを使った「ゴーヤチャンプルー」は、疲労回復に役立つ一品。また、ビタミンB1たっぷりの豚肉を使った「豚しゃぶサラダ」は、さっぱりと食べやすく、夏にぴったりのメニューです。
さらに、高たんぱくで消化にやさしい「ささみときゅうりの和え物」なども、夏の副菜としておすすめの一品といえます。
- ゴーヤチャンプルー
- 豚しゃぶサラダ
- ささみときゅうりの和え物
暑さに負けない体ケアにはサプリメントも効果的
暑い日が続くと体力や食欲が落ちやすくなり、必要な栄養素を十分に摂取できない日も増えてきます。そんなときに心強い味方となるのが、毎日の栄養補給をサポートするサプリメントです。
特におすすめなのが、タンパク質を効率よく摂取できるプロテインや、複数の栄養素を一度に補えるマルチサプリメント。プロテインは筋肉の維持や回復を助けるだけでなく、暑さによる体力低下の予防にも役立ちます。また、マルチサプリメントはビタミンやミネラルをバランスよく補給できるのがメリットです。

夏の体ケアには食事+サプリメントがおすすめ
夏バテを防ぐには、ビタミンやミネラル、タンパク質などの栄養素をバランスよく摂り、体の内側からコンディションを整えることが大切です。さらに、食事だけで補いきれない栄養素は、サプリメントを活用することで効率よく摂取できます。
夏バテ予防に効果的な食材やサプリメントを生活の中に上手く取り入れて、暑さに負けない元気な体を維持しましょう。
この先生が監修しました。

Dr. マイケル・リー
アメリカ・デューク大学2002年卒業。
大学卒業後、大学病院の医師として様々なライフスタイルの患者の治療に従事。
その後、治療現場の経験を生かし、アメリカの大手製薬メーカーJohnson & Johnsonで
医療製品開発の実務経験を積み、2012年にレイコップ株式会社を設立。
医師として、また開発者として、
「人々の暮らしをより健康で豊かに(Better Quality of Life)」という信念に基づき、
「暮らしの中の予防医療」を目指し、日々の生活習慣に溶け込むような製品の開発に取り組んでいる。






