夏の夜は気温も湿度も高く、熱帯夜に悩まされる方も多いのではないでしょうか。寝苦しい夜が続くと眠りが浅くなり、慢性的な睡眠不足につながる恐れもあります。
さらに、寝汗で布団や枕が湿ったままになると、カビやダニが繁殖しやすく、シミやニオイの原因にもなりかねません。
本記事では、夏の寝具ケアが大切な理由や、ケアのポイントや方法、おすすめアイテムなどを詳しく解説します。
夏の寝具ケアが大切な理由とは?
高温多湿の気候が続く夏は寝具にさまざまな影響が出やすい季節でもあります。そのまま放置していると、睡眠の質が下がるだけでなく、体調不良の原因にもなりかねません。
ここでは、夏の寝具ケアが大切な理由について詳しく見ていきましょう。
- 夏は寝汗が増える季節
- 湿気がこもるとダニが繁殖しやすい
- 快適な睡眠には「寝具の環境改善」が必須
夏は寝汗が増える季節
夏は気温や湿度が高く、寝ている間にたくさんの汗をかきます。人は一晩でコップ一杯分ほどの汗をかくともいわれており、特に夏場はその量が増加します。
寝汗で寝具が湿ったままになると、不快なニオイや健康トラブルにつながることも。通気性や吸湿性に優れた寝具を選び、こまめに洗濯や天日干しを行うことが、快適な眠りを守るためのポイントといえます。
湿気がこもるとダニが繁殖しやすい
寝具に湿気がこもるとダニが繁殖しやすくなります。特に夏は汗や湿気で布団の内部が蒸れやすく、ダニが増える条件が整いやすい季節です。
繁殖したダニの死骸やフンは、アレルギー性鼻炎や喘息、皮膚のかゆみなどを引き起こす原因になります。こうしたトラブルを防ぐには、布団をしっかり乾燥させたり、掃除機でホコリやダニの死骸・フンを吸い取るなど、日常的なケアを心がけることが大切です。
快適な睡眠には「寝具の環境改善」が必須
夏の夜を快適に過ごすためには、寝具の環境を整えることも欠かせません。風通しの良い素材や冷感効果のある寝具を取り入れると、体感温度が下がり、深い眠りにつきやすくなります。
また、寝具は定期的に洗濯し、天日干しで両面をしっかり乾かすことで清潔さを保てます。こうした工夫によって、夏の睡眠環境をより良いものに整えることができます。
夏の夜を快適にする寝具ケアのポイント

寝苦しさを感じやすい夏の夜を快適に過ごすためには、適切な寝具ケアを行う必要があります。
ここでは、今すぐ実践したい夏の寝具ケアのポイントを3つご紹介します。
- しっかり乾燥させる
- 汗や湿気をためない工夫をする
- ダニ対策を徹底する
しっかり乾燥させる
寝具を清潔で快適な状態に保つためには、布団やシーツをしっかり乾燥させることが大切です。
おすすめは、太陽の光と風に当てて自然に乾かす「天日干し」。直射日光に当てて両面をしっかり乾かすことで、湿気を取り除くだけでなく、紫外線による殺菌効果も期待できます。
天日干しが難しい場合は、ふとん乾燥機を活用するのも効果的です。天候に左右されず布団の内部まで効率的に乾燥でき、湿気をしっかり取り除けるため、ダニ対策にも役立ちます。
汗や湿気をためない工夫をする
夏の寝具は、素材や使い方を工夫することで汗や湿気のこもりを防ぎやすくなります。吸湿性に優れた綿や、通気性と速乾性に優れた麻のシーツを選べば、蒸れを軽減することが可能です。
また、ベッドパッドやタオルケットを敷くことで、汗が直接布団に染み込みにくくなり、寝具の汚れを防ぐ効果が期待できます。さらに、エアコンや除湿機を使って室内の湿度を調整することも快適な睡眠環境づくりにつながります。
ダニ対策を徹底する
ダニ対策を徹底することも、夏の寝具ケアの重要ポイントといえます。ダニは目に見えにくいものの、死骸やフンを吸い込むとアレルギーの原因となるため、早めの対策が必要です。
シーツや枕カバーはこまめに洗い替え、布団はふとん乾燥機やふとん専用の掃除機を使って内部まで清潔に保ちましょう。さらに、防ダニカバーを併用すれば侵入を防ぎやすくなります。
日々の習慣にダニ対策を取り入れることで、健やかな睡眠環境を守ることができます。
夏の寝具ケア方法をアイテム別に紹介!
寝具ケアの大切さはわかっても、実際にどこから手をつければよいのか迷うことも多いものです。
そこで、ここではアイテムごとに適したお手入れ方法をご紹介します。
- 敷布団・マットレス
- 掛け布団
- 枕
敷布団・マットレス
敷布団やマットレスは、寝ている間に汗や皮脂を吸収しやすく、そのままにしておくとカビやダニが発生しやすくなります。清潔に保つためには小まめなお手入れが欠かせません。
天気の良い日は天日干しをしたり、風通しの良い場所に立て掛けて湿気を逃がしたり、ふとん乾燥機で内部まで乾燥させるなど、定期的なケアを心がけましょう。
掛け布団
体に直接触れる機会が多い掛け布団も、汗やにおいがこもりやすいアイテムのひとつ。カバーは小まめに洗濯し、布団本体も時々風に当てて湿気を逃がすことが大切です。
また、洗濯できるタイプのものは家庭で丸洗いし、難しい場合はクリーニングを利用するとよいでしょう。定期的なメンテナンスによって、掛け布団のふんわりとした心地よさを維持できます。
枕
頭部や顔に触れる枕は、汗や皮脂、さらには整髪料などの汚れが付きやすいアイテムです。清潔に使うためには、枕カバーを小まめに洗濯し、枕本体も定期的にお手入れすることが欠かせません。
丸洗いできる枕は水洗いを行い、洗えないタイプは風通しの良い場所でしっかり乾燥させて湿気を取り除くようにしましょう。
夏の寝具ケアに役立つおすすめアイテム
夏の寝具ケアには、手軽に使えて湿気や汚れを効果的に防げるアイテムが役立ちます。
ここでは、特におすすめのアイテムをご紹介します。
- ふとん乾燥機
- ふとんクリーナー
- 除湿器
ふとん乾燥機
ふとん乾燥機は、温風を布団に送り込み、内部の湿気を取り除いてダニの繁殖を抑えるための機械です。マンションなど天日干しが難しい環境でも手軽に使え、ふんわりとした寝心地を取り戻せます。
「マットあり」と「マットなし」の2種類があり、隅々までしっかり乾燥させたいならマットありタイプ、手軽を重視するならマットなしタイプがおすすめです。靴や衣類の乾燥にも使える多機能モデルもあり、1台あると日常のさまざまなケアに役立ちます。
ふとんクリーナー
ふとんクリーナーは、寝具に付いたホコリや花粉、ダニの死骸を取り除くための機械です。布団に合わせた吸引口やフィルターを備えており、効率よく集じんできるのが特徴。布団を振動させてゴミを浮き上がらせる機能を搭載したものもあり、より高い除去効果や衛生面での安心感が期待できます。
さらに、UVランプや温風を組み合わせたモデルも販売されており、除菌やダニ対策のサポートにも役立ちます。軽量で扱いやすい機種も多く、日々の寝具ケアを手軽に続けられるアイテムです。
除湿器
除湿器も、夏の寝具ケアにおすすめのアイテムです。部屋全体の湿度を下げることで布団のジメジメ感を軽減し、カビやダニの発生を防ぐ効果が期待できます。コンパクトタイプなら寝室にも置きやすく、静音設計のモデルを選べば就寝中も快適に使えます。
正しい寝具ケアで夏の夜を快適に過ごそう
夏は寝具に汗や湿気がたまりやすい季節です。そのまま放置すると、睡眠の質を下げるだけでなくアレルギーなど体調不良の原因になることもあります。そのため、小まめに布団を乾燥させる、シーツやカバーを洗濯するなどのケアが欠かせません。
ふとん乾燥機やふとんクリーナーなどのアイテムを活用すれば、より清潔で快適な環境を整えられます。正しい寝具ケアを心がけて、夏の夜を快適に過ごしましょう。
この先生が監修しました。

Dr. マイケル・リー
アメリカ・デューク大学2002年卒業。
大学卒業後、大学病院の医師として様々なライフスタイルの患者の治療に従事。
その後、治療現場の経験を生かし、アメリカの大手製薬メーカーJohnson & Johnsonで
医療製品開発の実務経験を積み、2012年にレイコップ株式会社を設立。
医師として、また開発者として、
「人々の暮らしをより健康で豊かに(Better Quality of Life)」という信念に基づき、
「暮らしの中の予防医療」を目指し、日々の生活習慣に溶け込むような製品の開発に取り組んでいる。







