夏の睡眠改善には「白湯」がオススメ!快眠のための正しい取り入れ方を詳しく解説

夏の睡眠改善には「白湯」がオススメ!快眠のための正しい取り入れ方を詳しく解説

夏は「暑さで寝つきが悪い」「途中で目が覚める」など睡眠の質が低下しやすい季節です。そして、その原因の多くが、脱水や冷え、腸内環境の乱れといった夏特有の体の不調にあります。

そんなときにおすすめなのが「白湯」。体を内側から温め、自律神経を整えて自然な眠りへと導いてくれます。

本記事では、夏の快眠に役立つ白湯の効果や正しい取り入れ方、「白湯習慣」を続けるのに便利なアイテムを詳しく解説します。


夏の睡眠が乱れやすい理由とは?

暑い季節になると「なかなか寝つけない」「夜中に目が覚めてしまう」といった悩みを抱える方が増えます。実は、夏特有の環境や生活習慣が体に負担をかけ、知らず知らずのうちに眠りを妨げているのです。

ここでは、夏に睡眠が乱れやすい主な理由を取り上げ、その仕組みをわかりやすく解説します。

  • 知らないうちに進行する「隠れ脱水症状」
  • 冷房による体の冷え
  • 夏特有の「大腸の砂漠化」

 

知らないうちに進行する「隠れ脱水症状」

人は就寝中にコップ1杯(約200ml前後)ほどの水分を失うといわれています。特に夏は寝汗をかきやすく、水分やミネラルを失いがちです。

日中にしっかり水分補給をしていても、寝ている間にたくさん汗をかくと、体内は脱水気味になります。このように自覚しにくい水分不足を「隠れ脱水症状」といいます。

軽度の脱水であっても、喉の渇きやだるさ、頭痛、寝つきの悪さなどを引き起こすことがあり、結果的に睡眠の質を下げる原因となるのです。


冷房による体の冷え

自宅の冷房やオフィスのエアコンなど、冷たい風に長時間あたり続けることで、体が必要以上に冷えてしまうことがあります。体温が下がりすぎると血流が悪くなり、肩こりや腹痛、足のだるさといった不調を引き起こしやすくなります。

また、自律神経のバランスが乱れて眠りが浅くなり、夜中に目が覚めてしまうことも。このように、冷房による体の冷えも、夏の睡眠が乱れやすい要因のひとつといえます。


夏特有の「大腸の砂漠化」

夏は汗で体内の水分が失われやすく、さらに冷たい飲み物やアイスをとり過ぎると腸の働きが弱まり、腸内環境が乱れやすくなります。水分吸収のバランスが崩れると便が硬くなったり、逆に下痢を引き起こす恐れがあります。

こうした腸内の水分不足は「大腸の砂漠化」とも呼ばれ、腸に不快感が続くことで心身がリラックスしにくくなります。その結果、睡眠の質が下がり、夏の夜の眠りが乱れる一因となるのです。


夏の快眠には「白湯」がおすすめ

夏はつい冷たい飲み物ばかりを飲んでしまいがちですが、そんな季節にこそ取り入れたいのが「白湯」です。

ここでは、夏の快眠をサポートしてくれる白湯の効果を詳しく見ていきましょう。

  • 体をやさしく温めて冷え性を改善
  • 自律神経を整えてリラックス効果が得られる
  • 脱水・便秘対策にも効果的

 

体をやさしく温めて冷え性を改善

白湯には、体を内側からじんわり温める効果があります。冷房や冷たい飲み物で体が冷えやすい夏でも、就寝前に白湯を飲むことで血流が促され、手足の冷えや胃腸の不快感を和らげやすくなります。体が温まると布団に入ったときの心地よさが増し、自然な入眠効果が期待できます。


自律神経を整えてリラックス効果が得られる

自律神経を整えてリラックス効果が得られるのも、白湯を飲むメリットのひとつです。白湯の温かさが胃腸に伝わると、副交感神経が優位になって心身がリラックスしやすくなります。その結果、呼吸が落ち着き、体の緊張を和らげる効果がもたらされるのです。


脱水・便秘対策にも効果的

白湯は、夏に起こりやすい脱水や便秘の予防にも役立ちます。寝汗や日中の発汗で不足しがちな水分をやさしく補えるだけでなく、温かさによって腸の蠕動運動が促され、便通をスムーズにしてくれるのも大きなメリットです。


なぜ「冷たい水」ではなく「白湯」がいいのか?

夏の水分補給には、なぜ「冷たい水」ではなく「白湯」がいいのでしょうか。

ここでは、白湯ならではのメリットや冷たい水との違いをわかりやすくご紹介します。

  • 腸の蠕動運動をサポートしてくれる
  • 冷たい水は胃腸に負担をかける恐れも


腸の蠕動(ぜんどう)運動をサポートしてくれる

白湯を飲むと胃腸が温められ、腸の蠕動運動が活発になります。腸がしっかり動くことで便がスムーズに押し出され、便秘の予防や改善につながります。また、水分が腸に行き渡ることで適度な水分が保たれ、便が硬くなりにくくなるのもメリットのひとつです。


冷たい水は胃腸に負担をかける恐れも

冷たい水は喉ごしが良く、暑い季節にはつい飲みたくなりますが、胃腸にとっては負担となることがあります。胃腸が急激に冷やされると、血管が収縮して血流が悪くなり、消化不良を起こしやすくなります。また、腸の動きが乱れて下痢や腹痛の原因になるケースも少なくありません。

さらに、体温の低下は消化酵素の働きを鈍らせ、栄養の吸収力を下げたり、腸内環境の悪化や便秘を引き起こす恐れもあります。その点、白湯は胃腸に負担をかけずに、安心して水分補給ができます。


夏の夜に取り入れたい「白湯習慣」

睡眠が乱れがちな夏の夜に取り入れたいのが「白湯習慣」です。日常生活の中に白湯を取り入れることは、冷え対策をはじめとして、健康にさまざまなメリットをもたらします。ただし、方法を間違えると逆効果になることも。

ここでは、白湯習慣を正しく身に着けるためのポイントをご紹介します。

  • 白湯を飲むタイミング
  • 適切な温度・量


白湯を飲むタイミング

白湯を飲むタイミングは、就寝の30分1時間前がおすすめです。まず白湯で体の芯を温め、その後体温がゆるやかに下がることで、眠りにつきやすい状態が整います。

逆に、寝る直前に白湯を飲むと、体温が上がって眠りを妨げる可能性があるため注意が必要です。リラックス効果を得るには、慌てずゆっくりと時間をかけて飲むことが大切といえます。


適切な温度・量

白湯の効果を得るためには、適切な温度と量を守ることも大切です。熱すぎるお湯は胃腸への刺激が強く、交感神経を活発にして眠りを妨げる恐れがあるため、50℃前後に調整してから飲むようにしましょう。

また、一度にたくさんの量を飲むと、夜中にトイレで目が覚める原因になります。脱水予防や快眠効果を得るには、コップ1杯(約200ml)を目安に飲むのがおすすめです。


「白湯習慣」を続けるためのおすすめアイテム

 白湯を生活に取り入れようと思っても、「毎回お湯を沸かすのは面倒」「準備が大変」と思って、諦めてしまう方は多いものです。そんなときに役立つのが、白湯を手軽に用意できるアイテムたち。保温機能のあるものや、必要な分のお湯だけを沸かせるものなどを上手く使えば、無理なく習慣化できます。

ここでは、「白湯習慣」を続けるためにおすすめのアイテムをご紹介します。

  • 保温ポット
  • マグカップ型ケトル
  • ステンレスボトル


保温ポット

白湯習慣を続けるうえで役立つアイテムのひとつが「保温ポット」です。あらかじめ沸かしたお湯を入れておけば、就寝前でもすぐに白湯を用意できます。

温度を長時間キープできるので、毎回お湯を沸かす必要がなくとても便利。忙しい日でも無理なく続けられる、白湯習慣の強い味方といえるでしょう。


マグカップ型ケトル

「マグカップ型ケトル」も、白湯を気軽に楽しみたい方におすすめのアイテムです。コンパクトで場所を取らず、デスクやベッドサイドに置いておけるのが魅力。一度に飲み切れる分だけをその場で作れるのもうれしいポイントです。


ステンレスボトル

保温ポットが大量のお湯を保温するのに適しているのに対し、「ステンレスボトル」は一人分の白湯を手軽に準備できるのが特徴です。

就寝前の白湯習慣に便利なのはもちろんのこと、少し多めにお湯を入れてベッドサイドに置いておけば、夜中にのどが渇いたときにもすぐに温かい白湯を飲むことができます。


暑い夏こそ「白湯」で体を温めて快眠を手に入れよう!

夏の夜には、脱水や冷え、腸内環境の乱れなど、眠りを妨げる要因が多く潜んでいます。そんな季節こそ取り入れたいのが「白湯」です。

白湯は、水分補給に役立つだけでなく、体を内側からやさしく温めて自律神経を整え、自然な眠りへと導いてくれます。暑い中でお湯を沸かすのは面倒くさいという方も、便利なアイテムを活用すれば、無理なく習慣化が可能です。

夏の夜の睡眠を良質なものにするためにも、ぜひ「白湯習慣」を始めてみてください。

 

 


この先生が監修しました。

Dr. マイケル・リー

アメリカ・デューク大学2002年卒業。
大学卒業後、大学病院の医師として様々なライフスタイルの患者の治療に従事。
その後、治療現場の経験を生かし、アメリカの大手製薬メーカーJohnson & Johnsonで
医療製品開発の実務経験を積み、2012年にレイコップ株式会社を設立。

医師として、また開発者として、
「人々の暮らしをより健康で豊かに(Better Quality of Life)」という信念に基づき、
「暮らしの中の予防医療」を目指し、日々の生活習慣に溶け込むような製品の開発に取り組んでいる。

 

 


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