街を歩くと比較的多くの皆さんが、花粉症対策として以前よりもマスクを着けるようになったという印象があります。その理由には、花粉症の方が年々増えてきたこともありますが、冬のインフルエンザ対策の一環として、マスクを着けることへの抵抗感が以前より少なくなったことがあるのではないかと思います。
またお店に行けば、顔の形に合わせて横からの花粉の侵入を抑えた立体的なマスクや、女性の小顔ラインを意識したマスクなど、様々なタイプやカラーバリエーションも増え、好みに合わせたマスクが手に入りやすくなったことや、値段が下がったことも理由として挙げられるでしょう。
では、マスクにはどれぐらい花粉症を防ぐ威力があるのでしょうか。
スギ花粉よりやや小さなブタクサ花粉での検証では、ほとんどの市販のマスクで9割以上の除去率があるようです(*1)。問題は、マスク横の隙間からの花粉の侵入です。マスクの布自体の性能が良くても、横に隙間があるとそこから息を吸ったときに花粉が入ってきてしまいます。そのため、鼻の両脇上の部分や頬の部分がフィットして隙間が少ない立体的なマスクが有用と言えます。
実際にどれだけ花粉が鼻の中に入ったかを調べた実験があります。マスク無しの状態に比べて、通常のマスク着用時と花粉症用の立体型マスク着用時で検証されています。マスク無しに比べ鼻の中に入る花粉の量は、通常マスクで1/3、立体型マスクで1/6と、立体型マスクの有用性が示されています(*2)。
ただ、立体型マスクはやや値段が高く、毎日使うのには手が出しにくい方もいるのではないでしょうか。
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